空間演出デザイン学科の椿昇先生と、九州に行ってきたのですが、
移動している間も、
本当にずーーーーーーーーーーーーーっと、
アートやデザインの置かれている状況
日本の教育の現状とその問題
日本の社会の現状とその問題
世界の問題をいかに解決すべきか
その中で、芸術大学は何をすべきか
などをずっと話していました。
椿先生ともそうなのですが、うちの大学は職員同士もそういう風な話をしていて、
その様子を偶然見かけた他大学の方には、
「京都造形芸大さん、移動の間もずっと真面目な話をしていますよね。信じられない」
とよく言われます。
でも、特にそれが何か大変なことをしているという感じでもないのです。
京都造形芸術大学は、本当に社会の様々な問題に対して、何ができるのかを絶えず考えています。
社会を観察し、問題点を発見し、どうすればそれが解決できるのかを形や仕組みで提案するのがデザインですから。
だから、
「かわいいものを作るのがデザインでしょ?」
みたいな考えは、デザインでも何でもないですからね。
問題点を解決する提案として、その結果がかわいい物なら話は別ですが、
大体は、問題解決の視点を飛ばして、形だけを意識してしまいがちなのです。
また、そうやってずっといろいろな問題を考えたり、話あったりしていると、
「そうやって、ずっと考えてたらしんどいだけで、そういうやり方っていい仕事できない(とか作品作れない)でしょ?」
って言う人や学生もいます。
onとoffを切り替える。
仕事とプライベートを大切にする。
ということの大切さは、もちろん、わかっています。
でも、大概そういうこと言う学生や人に限って、
そのことを抗弁の材料に、制作や勉強、仕事をそんなにしていなかったりするものです。
他の誰よりも制作や仕事を全力でやっている人が、
「onとoffを切り替えないとね」というのはカッコいいですけどね。
だから、何事も中途半端ではなく、全力でやることが先だということに、
高校生の皆さんや学生は気づいてほしいと願います。
そうやって、誰よりも真剣にずーーーーっと考えているときに、
全然別のことをしていると、フッと新しいアイデアが浮かんできたり、答えが出たりするものです。
だから、移動の間でも、食事のときでも、
誰よりも真剣に、アートやデザインのこと、教育のこと・・・・・・を考えたり、話をしたいと思っているのです。
(そして、ブログでは、ア○なことを書いて、バランスをとるのです)
そんな椿先生が今高校生に薦めているのが、この本。
私も早速昨日買って読みました。
孔子は今から約2,500年前の人ですが、
今も昔も、本質は何も変わらないということですね。
全てが、今の時代にも同じように示唆に富んだアドバイスになっています。
「論語」というと、難しく思うかもしれませんが、オススメです。
私も小学生のときに、意味はあまりよくわかっていないながらも、いくつかの論語を暗誦していました。
すると、それから12年ぐらい経った今でも(またいつもように年齢をごまかす)、
時折その言葉がフッと出てくるのです。
アート・デザインで世界と勝負しようと思ったら、
様々な知識(雑学)をつけておかないと、勝負になりませんよ!
そうやって何度言っても、
「いやぁ、芸術やスポーツは、感性や才能でしょ?」とかいうトンチンカンが山ほどいるのですが、
そんな人には、この本を。
日本を代表するサッカー選手、中村俊輔選手の本です。
「察知力」というタイトルで、「おっ!」と思ったのですが予想通り。
世界で通用する選手が、「考えて取組んでいる」ことがわかります。
人より身体が小さく、足も遅いと中村選手は言います。
その中村選手が、世界で勝負するには?と常に考えながら取組んでいる様子を理解すれば、
「感性や才能でしょ」という漠然とした言葉で語るのがいかに薄っぺらいかわかるはずです。
そうです。だから芸大生(やそれを目指す高校生や受験生)こそ、読書をしよう!なのです。
投稿者:入学広報課 吉田