「その1歩は、どんな意味を生むのか?」
昨日に続きて行われた、「世界アーティストサミット2007」。
本日は、昨日に続きコアミーティングと、それを受け公開シンポジウムが開催されました。

昨日に引き続き7名のアーティストによる「コアミーティング」。
10時間以上にのぼる話し合いの中でいろいろな提案がなされました。
(この模様は、今後出版される予定です)
坂本龍一さんからは、
「音楽は時間の芸術です。人間はこの時間の視野が狭い。明日や一週間先のことは考えられるけれど、20年後やもっと先の未来のことは考えられない。このように時間の視野が狭いのです。芸術は、その時間の視野を広くすることができる可能性をもっているのかもしれません」という意見が出されました。

「コアミーティング」が終了後の模様。
2日間同じテーブルを囲んで対話してきた世界から集まったアーティスト。
お互いに自然と肩を叩き、握手をし、抱き合う姿は感動的でした。
続いては、13時から「公開シンポジウム」が行われました。
姉妹校である東北芸術工科大学主催の「高校生デザイン選手権」の上位3校によるプレゼンテーションには、前回にひき続き心打たれました。
「若い力は捨てたものじゃない」と。
それは、参加アーティストやパネリストの皆さん一様におっしゃっていました。
続いて、2日間のコアミーティングの報告「Voices from the Artists」。
2日間の対話の内容が伝えられました。
会場からの質問のやりとりの中には、ときにアーティストからの厳しい意見も。
会場にいた皆さんの中には、「えっ!」ってちょっとひいてしまった方もいるかもしれません。
しかし、私はすごく良かったと思うのです。
アーティストたちは、厳しい意見を言うときも真剣に言っていたでしょ?
あれは、きちんと「向き合って」「対話しようと」してくれていたのです。
安易に答えを求めたり、自分で決断することを避けようとしたり、そんな一方でシニニズム「冷笑主義」がはびこっていたり・・・・・・
そんな未来を担う世代に対しての、「もっと自分から動けよ」という叱咤激励だったと思うのです。
そういう機会があったということは、すごく良かったと思います。
今日の会場には、コミュニケーション入学、プレゼンテーション入学の合格者もみんな来ていました。
あえて私は、その中の一部の子たちに苦言を言います(アーティストたちが真剣に言ったように)。
「甘えるのもいいかげんにしろ!」と。
自分たちと同じ高校生がプレゼンしていたり、アーティストが話をしているときに、平気で居眠りをしたり、周りを気にせず私語をしたり、開場の時間に遅刻しても平気な顔をしたり。
何も「良いことしているんだから、すべて共感しろ」とは言うつもりはありません。
批評的な視点を持つことは大切ですから。
ただね、「批評的な視点」というのは、「自分も同じだけ真剣に考えている人間」が持つから初めて意味があると思うんです。
そういう「真剣勝負の場」からは向き合わず逃げているくせに、「批判的な意見だけは言う」。
そんな人間が多いから、未だに社会は多くの問題を抱えているんだよ。
君たちにはそんな人間になってほしくないと思うのです。
だって、みんなは「想像力」と「創造力」をもつ芸術を学ぼうとする人たちなのですから。
アーティストの苦言は、みんなへのエールだと思います。
真剣に向き合うからこそ出てくる言葉。
それを受けて、何を感じましたか?
いろんな意見があって良いと思います。
「それって違うんじゃ」「アーティストの言っていることがよくわからない」とか。
「議論」や「対話」の場が与えられるということは、「問題に向き合うきっかけ」になったということですから。

公開シンポジウムが終了後、参加アーティストとパネリストの皆さんと徳山詳直理事長、千住博学長が並び、肩を組み、握手、拍手でたたえ合い、抱き合い涙する姿も。
イングリッド・ムアンギさんが涙を流しながら、最後に歌った姿には思わず涙が出てきました。
世界アーティストサミットが終了し、レセプションへ。

参加アーティストに記念品として、染織テキスタイルコースの学生から一人一人をイメージして作られたふろしきが手渡されました。

その「ふろしき」を使って、いろいろな物の包み方もレクチャー。
これはかなり盛り上がりました。

サミットを支えた学生サポートチーム「FORCE」のみんな。
長期間、サミットを運営するためにずっと活動していたみんなは本当によくがんばったと思います。きっとこのサミットを通してすごく成長したんじゃないかな。

レセプション参加者の方に配られた「世界アーティストサミット限定の御香」。
協賛企業の一つ、「松栄堂」様のご厚意により、世界アーティストサミットをイメージした香りを特別に作っていただきました。「はじまり」を意味する香りだそうです。
サミットの模様は、本で出版する予定です。
また、本学WEBサイトのkuad.tvでも動画をUPする予定です。
ぜひ、ご覧ください。
「京都から、再び世界を変える一歩は確かに踏み出された。その1歩がどんな意味を持つかは、その場にいた一人一人が、自分の中で考え、どう決断していくかによる。でも、その1歩が必ず世界を変える最初の1歩だったと、あとで気がつける日が訪れることを祈って。その日は、世界の各地にいるアーティストと再び手を取って笑顔で対話をしたいと願っています」
世界アーティストサミット、第3回へ・・・・・・。
投稿者:入学広報課 吉田