こんばんは。
編集長です。
このブログでずっと紹介してきた、「第3回世界アーティストサミット」が、昨日、今日で終了しました。
世界から集まったアーティスト6名の皆さんとの出会いの中で、
編集長も本当に多くの刺激を受けました。
会場に流れる空気、一人一人から発せられる言葉、
そして、アーティスト同士、アーティストとオーディエンスとのコミュニケーションを通じて、広がっていく未来への期待。
本当にすばらしい時間でした。
ただ、こういうのって、残念ながら、その会場にいなければ、
全ては理解できないもの。
それでも、その感動を今日、明日のブログで精一杯伝えていこうと思います。
そして、昨日は、コミュニケーション入学の合格者のみんなの登学日でした。
みんなと久々に会って話をしたかったのだけど、
編集長は、このサミットで一緒に取組をした高校生のみんなをアテンドしていたので、なかなかゆっくり話をすることができず。
でも、何人かの子は、
「写真を撮ってください」と来てくれたり、
「あの子たちほどファンではないですけど」と握手をしに来てくれたり……
そして、編集長を見つけて、2階席から一生懸命手を振ってくれたり。
でも、「自分じゃなかったら、恥ずかしいしな……」と、
普段あれだけ「勘違い発言」を連発しているのに、意外に小心者な編集長なのです。
ゆっくり話ができなかったみんなは、次の機会を楽しみにしています。
そこで、今回のアーティストとのコミュニケーションで、思いついたので……重大発表!
この年末のどこかで、
このブログ読者とのコミュニケーションを図る企画をやろうと計画中!
編集長が年末年始の休みに入るころ、
(仕事中にやるわけにはいかないので)
みんなとコミュニケーションを図る企画を考えているので、
クリスマスでも、年末でも、このブログのチェックをお忘れなく。
さてさて、本題に戻りまして。
今年で第3回目を迎えた、世界アーティストサミット。
(その詳細は、これまでのブログで)
昨日(12月19日)は、■ASK2009-未来との対話が行われました。
まずは、13時40分から15時40分まで、
参加アーティスト6名により、12月7日からのアーティスト・イン・レジデンスの様子と、そこから感じたことをそれぞれがプレゼンテーション。

写真は、ピチェ・クランチェンのプレゼンの様子。
この写真は、

上田麻希さんが、香道の作法で、他のアーティストに香りを使って伝えているところ。
それぞれのアーティストのプレゼンテーションは、
本当に参考になることが多かったです。
コミュ入による入学予定者のみんなは、
「メモを取る意味あるの?」なんて言ってた子もいたとか、いないとか……
(って書くから、いたんだけどね)
同じ話を聞いても、
「問題意識が高いか、そうでないかで、得られる情報量が違う」んだ
そのことに気づこう!
同じ情報から、人よりもたくさんの情報を得ようと思えば、
問題意識を高く持つことと、その多様性を持つことが大切。
アーティストからのメッセージはまた明日の記事でたっぷり。
続いて、16時00分から17時40分では、
「若い世代が提案するアート・デザインの可能性」と題して、
高校生や大学生からのプレゼンテーション。
姉妹校の東北芸術工科大学が主催する「高校生デザイン選手権」。
その上位3校によるプレゼンテーションが行われました。

デザセン第3位の伊東高等学校城ヶ崎分校による「日本国憲法 CARD GAME」。

デザセン第2位の新庄神室高等学校による「食べる絵の具 ハピ・ベジ」。

そして、デザセン優勝の九州産業大学付属九州高等学校による「故人との思い出の取り扱い」。
どの高校も、本当によくできたプレゼンテーションでした。
着眼点も面白いし、プレゼンの組み立ても良かった。
(まぁ、編集長は、それでも改善ポイントをちゃんとcheckしてましたけどね)
でも、大学生は、見習うべき点が多かったはずだし、
入学予定者のみんなも、同じ世代のみんなのプレゼンは刺激になったんじゃないかな?
芸大生による、4組のStudent Artistsのプレゼンテーションについては、
ちょっと、気になることが多くて、改善の余地がかなりあるように思いました。
SAのみんなが何を考えているかは、私たちはある程度知っているので理解できる部分もあるけど、
来場者のほとんどは、昨日始めてSAのみんなのことを知るわけです。
だから、あのプレゼンでは、何がしたいのか、今回のサミットを通じて何を考えたのかほとんど伝わらない。
それが、シビアな現実です。
と、こうやって相変わらず、厳しい意見もちゃんと言うのです。
そして、初日最後のプログラム、

オープンディスカッション「アーティストは世界を変えられるか?」。
会場からの質問で、入学予定者のみんなから質問の手がちゃんと挙がっていたので、それはすごく安心しました。
あれだけ、大きな会場でたくさんの人がいて、
意見を言おうとする姿勢だけでも素晴らしい。
と、良い感じで終わったように思うけど、
「もっと良くできないかな?」と思いながら見る習慣がついている編集長は、気になる点が多々あったので、良いことばかり言わずに、あえて苦言を。
京都芸術劇場春秋座が会場だったので、800人の定員を予定していた今回のサミット初日。
入学予定者のみんなで気づいていた子もいるかもしれないけど、
実際に高校生からも、学外からお越しの方からもそう言われたので、
はっきり言います。
うちの学生が、全く参加していない。
(2日目の今日は、そこそこ参加していたけど、それでも多いとは言えない)
この場合、「忙しかったから」という言い訳は、聞きません。
(そもそも、学業や大学生活が本業なはずなので、それより優先されるものは、本来そうそうないはずなので。「忙しい」というのは、理由にならないのです。厳しいかもしれないけど)
編集長の後ろの席からが、学生・一般席だったのだけど、
振り返ってみると、
がらっがら。
キレイごとばかり言いたくないので、詳らかにします。
入口で行っていたアンケートの回収によると、本学の学生の参加は、5名。
回収した数だから、実際はそれより少しは多かったとしても、
編集長が見た限り、本学学生は残念ながら一ケタぐらい。
(もちろん、関係者やスタッフは別ね)
「別に関係ないし」と、興味関心のない学生が多いのかもしれない。
この関心の低さや反応できない姿勢は、重大な問題点の一つ。
でも、理由は、「受け手の側」だけにあるわけじゃない。
あえて、厳しく書くのでごめんね。
今回のサミットも、「Force」という学生メンバーが長い間準備をしてきました。
本当によくがんばったと思う。
でもね、「やりっぱなし」は成長につながらないので(よくそういうのあるけど)、
冷静に振り返りをしよう。
本学学生の参加が、初日1ケタ。
そして、2日目の今日も昨日よりはマシだけど、それでも、関係者を除くと、一般在学生の参加は20名から30名程度だったのでは。
初日の春秋座のあの会場から、
参加アーティスト、コミュニケーション入学の入学予定者、デザセンの高校生たち、SAと、銅駝美術工芸高校の高校生と通訳、その他関係者を除いてみよう。
どんな会場になっていたか。
だから、いつも言っていること。
「いくら良いことをやっても、簡単に人は動いてくれない」
編集長は、実は前日にすごい不安に襲われていて、
同僚にそれを話していました。
「学内に、明日、明後日がサミット本番っていう雰囲気が全然漂っていないけど、これ大丈夫かな」と。
スタッフはみんな準備の作業に一生懸命になっていたけど、
その前日の雰囲気や盛り上がりが、他の学生から伝わってこなかったのが心配だったのね。
その心配は、的中。
と厳しく書いちゃったけど、関係者のみんなは冷静に振り返りをしよう。
「あなたは、自分の友達に、このサミットの魅力、『これを絶対に聞いておかなければ一生後悔するよ』と言うぐらい、一人一人に一生懸命伝える努力をしましたか?」
これがすべてです。
本当に、自分たちが一生懸命やっていて、その取り組みが本当に素晴らしいものであるという誇りを持っていたなら(現にそうだと思うし)、
自分の身のまわりにいる友達一人一人に、とにかく伝えようとする努力を続けていかないと。
「良いことをやっても、そう簡単に人は動かない」
これは、うちの学生広報スタッフにも、いつも口をすっぱくして言います。
学生広報スタッフには、
「『がんばってます』って、いくら言って努力していてもダメ。
それが人に伝わらなければ、君たちのやっていることは自己満足に過ぎない。
だからこそ、自分の周りにいる友達一人一人に、やろうとしていることを伝えないと。
一人が20人を動かしてごらん。それだけで180人が動く。」
と厳しく言います。
今回のサミットの中で、アーティストはことあるごとに、
「コミュニケーションの大切さ」、「人と人とがつながること」、「自分の考えを表現することの大切さ」を、繰り返し語っていたよね。
それが、運営する自分の周りにいる仲間に、なぜできなかったのか。
それだけが、すごく残念でなりません。
もちろん、反応できない、参加しない学生にも原因があります。
と、つい厳しく書いてしまったぐらい、
編集長は、参加してくれたアーティストが全身で伝えてくれたメッセージが素晴らしく、
このかけがいのない時間や空間を、一人でも多くの人に共有してもらいたかったのです。
「世界を動かす」ための取り組みだからこそ。
まずは、自分の周りにいる仲間を動かすことから始めるべきだったのでは、と。
これを読んでくれているみんなも同じです。
「良いことをやっても、簡単に人は動かない。見てくれない」
だからこそ、できることを一つでも多く考えて、とにかく全力で行動すること。
そして、自分の身の回りの人にも、真剣に伝えること。
それを理解しよう。
本当にすばらしい時間だったから、それが悔しくていつものように、説教くさくなってしまった。
初日のプログラム終了後、

12月12日の記事で紹介した「ジュニア・アーティスト・サミット in DOHDA」で一緒に取り組みをした、
銅駝美術工芸高等学校の運営チームのみんなとアーティストの交流の時間を設けました。
(10日の当日は、次の予定もあって、アーティストと高校生がゆっくり話す時間が持てなかったので)
6人のアーティストも印象に残っていたのか、再会したときの表情がすごく温かった。
銅駝高校のみんなからは、いくつもの質問が出されました。
その中でも、読んでくれている高校生や受験生のみんなにも参考になる部分を紹介します。
質問「私たち高校生にメッセージを」

上田麻希さん。
「17歳のとき、初めてアメリカに留学して、違う文化に触れていろいろなことを考えた時期だったわ。また、毎日1枚以上絵を描く日々だったかな。書きすぎて、もう十分ってなっちゃたけど笑。みんなへのメッセージは、10年後の自分をいつも思い描いてがんばって、ということ」

マリエット・ウェッセルス・ボアさん。
「もし、何かやりたいと思うことがあったら、それをずっと強く思い続けること。そして、そのためにやり続けること」

ナリン・チャミンダ・ミーマナージさん。
「sensitiveな人であり続けよう」

ケン・シャレムさん。
「若い今の時代を、思う存分楽しんで」

ハーヴェイ・ボータースさん。
「この年で、その情熱を持つことができているのが素晴らしい。その情熱を持ち続けてほしい」

ピチェ・クランチェンさん。
「僕が、舞踏の世界を目指したのは、ちょうどみんなと同じ16歳のとき。
それからは、毎日5時間のトレーニング(しかも、基礎的なポーズ一つを5時間徹底して)をしていた。
そしたら、勉強がおろそかになって、テストで落第が続いてしまった。
でも、夢を諦めたくなかったから、トレーニングは今までと同じだけ、そしておろそかになってしまった勉強も必死になって、独学で本を読んで、大学に入る試験では1番で合格した」
という話。
ねっ?「入学前学習プログラムの課題が厳しい……」ってぼやいているみんな。
「基準」の設定の差が、どれだけの差になるかこのエピソードからわかるでしょ?
そして、夢のために、毎日5時間の地道な基礎的トレーニングを重ね、
一方で、おろそかにしてしまった勉学についても反省し、その勉強も真剣に取り組んだ10代後半。
この姿勢が、本当に大切なんだよ。
そして、そのピチェから。
「Tomorrow is not today」
そう答えたアーティストは皆、

その目は穏やかでいながら、明日を見つめるまっすぐな、そして力強い眼をしていました。
そして、もうひとつ印象に残ったこと。
それは、それぞれのアーティストがアートやデザインを目指す前に、選択をしていたり、悩んでいた分野の共通項。
マリエットは、薬学。
ナリンは、物理学。
麻希さんは、環境情報学。
ケンは、科学。
と、化学、生物、物理学を学んでいたり、学ぼうと考えていたということ。
そして、それらの下地が今も活きているということ。
ここに、多くのヒントがあるのを感じとってほしいな。
初日の模様は、この辺で。
投稿者:入学広報課 吉田